オープンソースの持続可能性、IssueHuntの挑戦

オープンソースを取り巻く環境

「オープンソースでは食えない」

数十年前から蔓延している業界の通説です。

今、世界中の大半のIT企業が、オープンソースを活用して開発を行っていると言っても過言ではなく、日頃私たちが何となしに使っているそのOSSは、その多くが無償のボランティアで作られています。

その裏側には、誰かのクリエイティビティであったり、誰かの労働力が発生しています。機械が自動生成しているわけではありません。

世の中への貢献は正当に評価される権利がある、評価される仕組みが無いのなら、それを作って一般化させよう。その一心でIssueHuntを毎日コツコツ作っています。

Boostnoteがくれた、IssueHuntに挑戦するきっかけ

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オープンソースプロジェクトであるBoostnoteを、僕ら自身が2年に渡り運営し、多くのOSS開発者たちと対話を行う過程で、持続性に欠けるオープンソースエコシステムへの課題意識を、身を持って実感してきました。

Boostnoteは、今となってはほぼ全世界にユーザーがいますが、ここに至る90%以上は開発者コミュニティからの貢献のおかげであり、今やコアチームが開発に関わることはほとんど無くコミュニティが主体となり運営が行われています。

IssueHuntは当初、そんな素晴らしいBoostnoteの貢献者の為に作られた報酬プログラムでした。

BoostnoteコミュニティへBounty Programを公開してみると、僕たちの予想を超え、たった一週間でレビューが追いつかなくなるほど膨大なPull Requestが届きました。

これは、今のOSS環境が抱える課題を解決できるのではないかーー、その一心でIssueHuntの公開に至ったのが、2018年の7月のことです。

その後、今年の7月頃に一般向けに公開したのですが、著名ライブラリのMaterial UIやアリババ製のAntDesign等が続々と参加してくれ、少しずつムーブメントを作り出せている感覚があります。

IssueHunt Fest 2018に寄せて

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12月の一ヶ月間をかけて、オープンソースの寄付啓蒙を目的とし、IssueHunt Fest 2018を実施しています。

今日において、世界のオープンソース市場における日本の影響力が大きいかと問われれば、YESで無いことは確かですが、IssueHunt Festをきっかけに日本から大きなムーブメントを作り出し、作る人・使う人・支える人の関係が歪なオープンソースエコシステム全体に、国を超えて議論を巻き起こしたいなと思っています。

fest2018.issuehunt.io

当イベントは毎年4月と12月に恒例イベント化させる予定なのですが、今回はMicrosoft様はじめ、素晴らしい企業様よりスポンサードを頂く事が出来ました。

頂いたスポンサー資金は全て、世界中のオープンソースプロジェクトへ注ぎ込みます。

IssueHunt Festだけではなく、Monthlyでオープンソース支援の実施もIssueHuntを通して行うことが出来ますので、興味があられる企業さんがいらっしゃいましたらこちらから申請をお願い致します!

数社、誰でも名前を知っているIT企業さんより既にスポンサードが決まっており、San Francisco同様「オープンソースを支援しないIT企業はダサい」文化に必然的になっていくと思いますので、是非ご検討頂けましたら幸いです。

issuehunt.io

なお、IssueHunt以外にもオープンソース支援サービスはいくつかあります。僕たちはオープンソースを支援する文化を作りたいのであり、決してIssueHuntを押し売りしたいわけではありません。

特にオススメなサービスを下記に記載しておきますので、合わせて利用を是非ご検討ください。

OpenCollective

オープンソースプロジェクトに対して月々寄付を行うことが出来るサービス。寄付の引受先はもちろんOpenCollective運営チームの資金繰りも全てオープンにしており、資金の流れが透明性によって担保されていることが特徴。ニューヨークにいた時に創業者のXavierと朝ごはん食べましたが、めちゃくちゃ良い人でした。

Patreon

広義のクリエイター向け資金調達サービス。サービス名の通り、クリエイターのパトロンになることが出来る。OSSプロジェクトそのものというよりは、OSSを作っている開発者(個人)を支援するサービス。

また、来年の4月には大規模なオープンソースカンファレンスの実施を予定しており、企画が進行しています。

ありきたりなカンファレンスではなく、ロックバンドのライブのように仕上げる予定です。詳細は追ってアナウンスしますので、是非楽しみにお待ちいただけたらと思います。

「オープンソースでは食えない」

果たしてそれで良いのでしょうか?

このスクリーン上の文字が網膜に届くまでのコンマ一秒の為に、膨大なオープンソース技術の開発が行われています。

私達自身が直接的・間接的にオープンソースの恩恵を受けている身として、IssueHunt Festが議論を生むきっかけになれば、チーム一同嬉しく思います。

IssueHunt Fest 2018について

毎年4月と12月の一ヶ月ずつをかけて実施する、オープンソースへの寄付啓蒙イベントです。IssueHuntがスポンサーを募り、頂いたスポンサー資金を使い、IssueHuntに掲載されているオープンソースプロジェクトへの支援を行います。

今回の初開催にあたり、Microsoft様・LINE様・Framgia様・Mercari様・Cryptoeconomics Lab様よりスポンサードを、Unity様・JetBrains様・匿名希望スポンサー様よりグッズスポンサードを頂いております。関係者の皆様に、この場をお借りして改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございました!

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また、プロジェクトオーナーだけではなく、参加者特典としてIssueHunt経由で3つ以上Pull Requestを出した参加者の方にはステッカー等のグッズを、貢献度ランキング上位10人には、オリジナルティーシャツを差し上げます!

日本からオープンソースの貢献を爆発的に増やし、世界の開発者コミュニティをあっと言わせてやりたいなと強く思っています。

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